季刊誌「こどもとしょかん 2021年春号(169号)」に出版の予告が掲載されていましたので、既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、東京子ども図書館から2種類のブックレットが刊行されました。
一つは『昔話と子どもの空想』に続く“「こどもとしょかん」評論シリーズ”で『児童図書館の先駆者たち アメリカ・日本』です。1998年の季刊誌(77-78号)に掲載された評論がまとまった形で読めるようになりました。
改めて先達の努力と献身の果実を自分が手にしていることを感謝するとともに、まだまだ厳しい環境にある現状に自分がどのようにかかわり、少しでも良い方向に変えていくことができるかを考えて行動しなくてはと思いました。まえがきの張替恵子さんの言葉にあるように「ただ“過去の偉業”とするのではなく、そこから力を得て、日々の仕事や活動に生か」すことが、今求められているのだと思います。

もう1冊は『石井桃子の日本昔話』です。石井さんのお仕事の中でも一般的にあまり知られていない昔話の再話や翻訳について考察したとても珍しい本です。語り手にも聞き手にも心地よい石井桃子の昔話がどのように生まれてきたのか、語り手だけでなく石井桃子さんのお仕事について興味がある方にもぜひオススメ。昔話の持つ力と、それを長く読み継がれる形に整えた石井桃子さんのお仕事にも感服します!

『児童文学の先駆者たち アメリカ・日本』東京子ども図書館編/東京子ども図書館 880円:税込
『石井桃子の日本昔話 『ふしぎなたいこ』と『おそばのくきはなぜあかい』』杉山きく子 編著/東京子ども図書館 770円:税込
※2冊ご一緒にお届けの場合は、郵便のスマートレター(180円)でのお送りが可能です。お支払いの手続きは下記ホームページをご覧ください。
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