→カバーを取るとまるで本物のスケッチブックのような装丁
馬場のぼると聞いて皆さんが一番初めに思い浮かべるのは、やはり「11ぴきのねこ」シリーズではないかと思います。児童漫画家としてデビューした馬場さんは、生涯に渡って子どもたちを(そしてもちろん大人も)楽しませる作品を残しました。まるで何の苦も無く魔法のように描き出されたように見える馬場さんの絵本たち――その世界を支えていたのは、実は人知れず描き重ねられた膨大なスケッチだったのです。
馬場のぼるさんのご自宅に残された100冊ほどのスケッチブックから構成された本書は、8章にわけて様々な年代・テーマのスケッチを見せてくれます。動物も植物も人間も旅先で描いた風景も、すべてに注がれる視線はみな温かく、描くことが好きで好きでたまらなかったことがわかります。絵本作品からは知りえなかった馬場さんの意外な画風も見える、200点以上の未公開スケッチが掲載された新刊を、ぜひお手に取ってご覧ください。
→晩年は植物の絵をたくさん描かれていたそうです。
『馬場のぼるスケッチブック』こぐま社 3000円+税
★こぐま社さんとご一緒に、スケッチミニ展を企画中です! ご期待ください。
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