児童書新刊情報 第38号

◆ 目次 ◆___________________________

・ 2月のイチオシ&クリーンヒット
・ 要チェック! 2/1~2/28入荷分

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■ 2月のイチオシ&クリーンヒット ■

お待たせしました。2018年2月に刊行された本のご紹介です。

まずは『ヒトラーと暮らした少年』を。

ドイツ人の父とフランス人の母を亡くした少年ピエロは、オーストリア国境に近い
ドイツの山荘で家政婦をしている叔母に引き取られます。その山荘は実はヒトラー
が頻繁に訪れる別邸でした。

7歳のピエロはヒトラーに目をかけられ、そのリーダーシップに次第に魅了されてい
きます。ユダヤ人の友だちを労わり、心配する心優しい少年はやがてヒトラーを崇拝
する高圧的な青年に変わっていきます。

無垢な心がいとも簡単に迫害する側に変わっていく主人公の姿は、決して遠い昔の出
来事ではないと背筋がひやりとしました。
前作『縞模様のパジャマの少年』をお読みでない方はぜひ、ご一緒に読んで見てくだ
さい。   (く)

「玉川百科 こども博物誌」シリーズの『植物とくらす』がとてもよかったです。
いわゆる“図鑑”とは一味違うつくりかた。
植物のしくみや役割が、子どもにもわかるように丁寧に書かれています。
網羅性はないけど、身近な植物のことを知ることで、その先へ進められる工夫がある
のです。

大人も一緒にじっくり読んでみてほしいと思います。
学校図書館、公共図書館ともに必備の本ですね!

それから…声を大にして紹介したい!! 『それでも「ふるさと」』シリーズ3作を
ぜひとも手にしてください。
福島の原発事故から7年経って、このような本が出版されることの意義を強く感じま
した。まずは著者の豊田直巳さん、版元の農文協さんに敬意を表したいと思います。

新聞やテレビのニュースなどではほとんど報道がなくなってしまい、「福島」の今が
そこに暮らしていない人にとってはまるでないことのような日々。でも、当然のこと
ながらそんなことはない、ことが強く伝わってきました。

現場に何度も足を運んでいる著者のことばは「強い」です。リアルな想いがにじみ出
ています。新刊のデータを入力しながら最初に読んだとき、その想いに触れて、思わ
ず目頭が熱くなりました…。この想いを子どもたちに手渡していかなくては!

まずは大人がよく見て聞いて、知る必要があるのではないでしょうか。
できることは多くないけど、ひとまずこの本を読んでください!
このシリーズも学校図書館、公共図書館ともに必備でしょう。

文章がよいのですが、やはり写真の持つ力を感じた本でした。   (す)

※クリーンヒット:“イチオシ”とはいえないけど、ちょっとおすすめ♪

●絵本
『とらのことらこ』 (小学館)
『きつねのおはなはん』 (福音館書店)

●フィクション
『パイパーさんのバス』 (徳間書店)
『妖怪一家の温泉ツアー』 (理論社)
『おひとよしのりゅう』 (学研教育出版)→一般流通していません!
『グランパと僕らの宝探し』 (朝日学生新聞社)
『よりみち修学旅行』 (講談社)
『青い月の石』 (岩波書店)
『キツネのパックス』 (評論社)
『江國香織童話集』 (理論社)
『フローラ』 (小学館)

●ノンフィクション
『世界は変形菌でいっぱいだ』 (朝日出版)
『ロボットが家にやってきたら…』 (岩波書店)
『あんた、ご飯食うたん?』 (カンゼン)
『子どもの権利をまもるために』 (晶文社)

■ 要チェック! 2/1~2/28入荷分 ■

♪♪ 絵本 ♪♪

=幼児以上=

『きつねのおはなはん』 中川 正文(文)二俣 英五郎(絵) 福音館書店 900 円
18/02発行(こどものとも絵本)

『マルラゲットとオオカミ』 マリー・コルモン(文)ゲルダ・ミューラー(絵)
ふしみ みさを(訳) 徳間書店 1500 円 18/02発行

『さよならともだち』 内田 麟太郎(文)降矢 なな(絵) 偕成社 1000 円
18/03発行(「おれたち、ともだち!」絵本)

『とらのことらこ』 きくち ちき(文・絵) 小学館 1500 円 18/03発行

『ネルはいぬのめいたんてい』 ジュリア・ドナルドソン(文)サラ・オギルヴィー(絵)
福本 友美子(訳) BL出版 1500 円 18/02発行

『フランクリンの空とぶ本やさん』 ジェン・キャンベル(文)ケイティ・ハーネット
(絵)横山 和江(訳) BL出版 1600 円 18/02発行

『かぶきやパン』 かねまつ すみれ(文)長野 ヒデ子(絵) 童心社 1300 円
18/02発行(絵本・こどものひろば)

『きょう、おともだちがだきたの』 得田 之久(文)種村 有希子(絵) 童心社
1300 円 18/02発行(童心社のおはなしえほん)

『はるは』 ジャニーナ・ドマンスカ(文・絵)谷川 俊太郎(訳) 童話館出版
1300 円 18/02発行

『ワタナベさん』 北村 直子(文・絵) 偕成社 1200 円 18/02発行

=小学校低学年以上=

『イオマンテ めぐるいのちの贈り物』 寮 美千子(文)小林 敏也(絵) ロクリン社
2000 円 18/02発行

『わたしはヴァネッサと歩く』 ケラスコエット(文・絵) 岩崎書店 1400 円
18/02発行

=小学校中学年以上=

『ぼくのドラゴン』 おの りえん(文)森 環(絵) 理論社 1300 円 18/02発行

『母ぐま子ぐま』 椋 鳩十(文)村上 康成(絵) 理論社 1500 円 18/02発行
(えほん・椋鳩十)

♪♪ フィクション ♪♪

=小学校低学年以上=

『くだものっこの花』 たかどの ほうこ(文)つちだ のぶこ(絵) フレーベル館
1200 円 18/02発行(おはなしのまど)

『パイパーさんのバス』 エリナー・クライマー(文)クルト・ヴィーゼ(絵)
小宮 由(訳) 徳間書店 1400 円 18/02発行

『イースターのたまごの木』 キャサリン・ミルハウス(文・絵)福本 友美子(訳)
徳間書店 1700 円 18/02発行

=小学校中学年以上=

『先生かんじゃを食べちゃった!?』 今井 恭子(文)岡本 順(絵) BL出版
1300 円 18/02発行(キダマッチ先生!2)

『妖怪一家の温泉ツアー』 富安 陽子(文)山村 浩二(絵) 理論社 1300 円
18/02発行(妖怪一家九十九さん)

『おひとよしのりゅう』 ケネス・グレーアム(文)寺島 竜一(絵)石井 桃子(訳)
学研教育出版 1200 円 18/01発行

『ジュディ・モードは宇宙人?』 メーガン・マクドナルド(文)ピーター・レイノルズ
(絵)宮坂 宏美(訳) 小峰書店 1400 円 18/02発行
(ジュディ・モードとなかまたち)

『グドーさんのおさんぽびより』 たかどの ほうこ(文)佐々木 マキ(絵)
福音館書店 1800 円 18/02発行(福音館創作童話シリーズ)

『ぼくの同志はカグヤ姫』 芝田 勝茂(文)倉馬 奈未(絵) ポプラ社 1200 円
18/02発行(ポプラ物語館)
→絵:ハイロン

=小学校高学年以上=

『幽霊屋敷貸します』 富安 陽子(文)篠崎 三朗(絵) 新日本出版社 1500 円
18/02発行

『川のむこうの図書館』 池田ゆみる(文)羽尻利門(絵) さ・え・ら書房 1300 円
18/01発行

『わたしの空と五・七・五』 森埜 こみち(文)山田 和明(絵) 講談社 1400 円
18/02発行(文学の扉)

『青い月の石』 トンケ・ドラフト(文・絵)西村 由美(訳) 岩波書店 760 円
18/02発行(岩波少年文庫)

『夢見る横顔』 嘉成 晴香(文) PHP研究所 1200 円 18/03発行

『キツネのパックス』 サラ・ペニーパッカー(文)ジョン・クラッセン(絵)
佐藤 見果夢(訳) 評論社 1500 円 18/01発行

『二ノ丸くんが調査中 黒目だけの子ども』 石川 宏千花(文)うぐいす 祥子(絵)
偕成社 900 円 18/02発行(ノベルフリーク)

『バイバイ わたしのおうち』 ジャクリーン・ウィルソン(文)ニック・シャラット
(絵)小竹 由美子(訳) 童話館出版 1500 円 18/02発行

『アーチー・グリーンと伝説の魔術師』 D.D.エヴェレスト(文)こだま ともこ(絵)
あすなろ書房 2200 円 18/02発行(アーチ―・グリーンと魔法図書館3)

『よりみち3人修学旅行』 市川 朔久子(文) 講談社 1400 円 18/02発行

『となりの火星人』 工藤 純子(文) 講談社 1400 円 18/02発行(文学の扉)

『ガーティのミッション世界一』 ケイト・ビーズリー(文)はた こうしろう(絵)
井上 里(訳) 岩波書店 1700 円 18/02発行

『なみきビブリオバトル・ストーリー2 決戦は学校公開日』 森川 茂美ほか(文)
黒須 高嶺(絵) さ・え・ら書房 1400 円 18/02発行

『ぼくのパパは一本足』 フランチェスコ・メニケッラ(文)小林 系(絵)飯田 亮介(訳) PHP研究所 1400 円 18/03発行

『グランパと僕らの宝探し』 大矢純子(文)みしまゆかり(絵) 朝日学生新聞社
1200 円 18/01発行

=中学以上=

『フローラ』 エミリー・バー(文)三辺 律子(訳) 小学館 1500 円 18/02発行
(SUPER!YA)

『ポケットのなかの天使』 ディヴィッド・アーモンド(文)山田 順子(訳) 東京創元社
1900 円 18/02発行

『江國香織童話集』 江國 香織(文)柳生 まち子(絵) 理論社 1600 円 18/02発行

『ヒトラーと暮らした少年』 ジョン・ボイン(文)原田 勝(訳) あすなろ書房
1500 円 18/02発行

『最後の戦い』 ミシェル・ペイヴァー(文)中谷 友紀子(訳) あすなろ書房 1900 円
18/02発行(神々と戦士たち5)

『蕃東国年代記』 西崎 憲(文) 東京創元社 700 円 18/02発行(創元推理文庫)

♪♪ ノンフィクション ♪♪

=幼児以上=

『とうきょうの電車大百科』 旅と鉄道編集部編(文) 山と渓谷社 1200 円 17/12発行

『はるのくさばなあそび』 大久保 茂徳監修(文)佐野 高太郎(写真)
ひさかたチャイルド 1300 円 18/02発行(しぜんにタッチ!)

=小学校低学年以上=

『植物プランクトン』 吉田 丈人監修(文) ほるぷ出版 1500 円 18/02発行
(プランクトンのえほん)

『植物とくらす』 湯浅 浩史編(文)江口 あけみ(絵) 玉川大学出版部 4800 円
18/02発行(玉川百科こども博物誌)
→監修:小原芳明

『いろいろ いろんな かぞくのほん』 メアリ・ホフマン(文)ロス・アスクィス(絵)
少年写真新聞社 1900 円 18/01発行

『地面の下には、何があるの?』 シャーロット・ギラン(文)ユヴァル・ゾマー(絵)
小林 美幸(訳) 河出書房新社 2500 円 17/10発行

『電車でおぼえるABC』 野田 隆監修(文) 交通新聞社 1000 円 18/02発行
(ぷち鉄ブックス)

『そうだったのか! しゅんかん図鑑』 伊地知 国夫(写真)小学館 1300 円
18/02発行

=小学校中学年以上=

『うんことカラダ』 石倉 ヒロユキ(文) 偕成社 2400 円 18/02発行
(健康のすすめ! カラダ研究所1)
→監修:金子光延

『栄養とカラダ』 石倉 ヒロユキ(文) 偕成社 2400 円 18/02発行
(健康のすすめ! カラダ研究所2)
→監修:金子光延

『マルコとパパ ダウン症のあるむすことぼくのスケッチ』 グスティ(文・絵)
宇野 和美(訳) 偕成社 2800 円 18/02発行

『二人でなら、世界一になれる!』 光丘 真理(文) PHP研究所 1400 円
18/03発行

『春夏秋冬・12か月 手紙を楽しもう!』 スギヤマ カナヨ(文・絵) 偕成社
2400 円 18/03発行(おもしろい! 楽しい! うれしい! 手紙2)

『動物たちは、建築家!』 ダニエル・ナサル(文)フリオ・アントニオ・ブラスコ(絵)
古草 秀子(訳) 河出書房新社 1800 円 18/02発行

『今日よりは明日はきっと良くなると』 茂市 久美子(文) 講談社 1200 円
18/02発行(世の中への扉)

『助かった命と、助からなかった命』 沢田俊子(文) 学研教育出版 1400 円
18/02発行

=小学校高学年以上=

『おやこで楽しむ講談入門』 稲田 和浩(文) 彩流社 1800 円 18/02発行
→共著:小泉博明、宝井琴相、監修:宝井琴星

『チョコレート物語 一粒のおくり物を伝えた男』 佐和 みずえ(文) くもん出版
1400 円 18/02発行

『サイテーの偉人 スティーブ・ジョブズに学ぶこれからを生きる7つのレッスン』
竹内 一正(文) 講談社 1100 円 18/02発行(世の中への扉)

『スポーツ年鑑2018』  ポプラ社 3500 円 18/02発行

『ニュース年鑑2018』 池上 彰監修(文) ポプラ社 3500 円 18/02発行

『「牛が消えた村」で種をまく』 豊田 直巳(文)豊田 直巳(写真)
農山漁村文化協会 2000 円 18/02発行(それでも「ふるさと」)

『「孫たちは帰らない」けれど』 豊田 直巳(文)豊田 直巳(写真)
農山漁村文化協会 2000 円 18/02発行(それでも「ふるさと」)

『「負けてられねぇ」と今日も畑に』 豊田 直巳(文)豊田 直巳(写真)
農山漁村文化協会 2000 円 18/02発行(それでも「ふるさと」)

『水はどこから来るのか?』 高堂 彰二監修(文)すどう まさゆき(絵)
PHP研究所 3000 円 18/03発行

『ビジュアル版 科学の歴史』 クライブ・ギフォードほか(文)大川 紀男(訳)
ポプラ社 6800 円 17/11発行
→日本語版監修:有賀暢迪、中村威也

『学校にある道具使い方事典』 梅澤 真一監修(文) PHP研究所 3000 円
18/02発行

『最新版JR全車両大図鑑』 井上 廣和(写真)世界文化社 2500 円 18/02発行

『単位と記号 パーフェクトガイド』 単位と記号パーフェクトガイド編集チーム編(文)
誠文堂新光社 1600 円 18/02発行

『こどもプログラミング』 Tech Kids School(文) 小学館 1300 円 18/02発行

『つぎは、おかずもつくってみよう』 家庭科教育研究者連盟編(文)大橋 慶子(絵)
大月書店 2400 円 18/02発行(ひとりでできるかな? はじめての家事2)

=中学以上=

『QOLって何だろう』 小林 亜津子(文) 筑摩書房 780 円 18/02発行
(ちくまプリマ―新書)

『読むパンダ』 浅田次郎、他(文) 白水社 1400 円 18/01発行
→黒柳徹子・選/日本ペンクラブ・編

『窓から見える 世界の風』 福島 あずさ(文)nakaban(絵) 創元社 1600 円
18/02発行

『世界の美しい鳥の神話と伝説』 レイチェル・ウォーレン・チャド、
メリアン・テイラー(文)プレシ南日子、日向やよい(訳) エクスナレッジ 3200 円
18/01発行
→監修:上田恵介

『その情報、本当ですか?』 塚田 祐之(文) 岩波書店 900 円 18/02発行
(岩波ジュニア新書)

『ロボットが家にやってきたら…』 遠藤 薫(文) 岩波書店 800 円 18/02発行
(岩波ジュニア新書 〈知の航海〉シリーズ)

『図説 英国の住宅』 山田 佳世子(文) 河出書房新社 1800 円 18/02発行
(ふくろうの本)

『ビーカーくんのゆかいな化学実験』 うえたに夫婦(文・絵) 誠文堂新光社 1500 円
18/02発行

『続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう』 池田 美代子ほか(文) 文藝春秋
730 円 18/02発行(文春新書)

『フィールド図鑑 日本の野鳥』 叶内 拓哉(文)水谷 高英(絵) 文一総合出版
3800 円 17/12発行

『弟は僕のヒーロー』 ジャコモ・マッツァリオール(文)関口 英子(訳) 小学館
1500 円 17/08発行

『世界は変形菌でいっぱいだ』 増井 真那(文) 朝日出版 1800 円 17/11発行

『あんた、ご飯食うたん?』 中本 忠子(文) カンゼン 1400 円 17/12発行

『子どもの権利をまもるために』 木村 草太編(文) 晶文社 1700 円 18/02発行

『鯉のぼり図鑑』 林 直輝(文) 小学館 1500 円 18/02発行
→編:日本鯉のぼり協会

『まいにちつかうもの』 石川 ゆみ(文) 筑摩書房 1400 円 18/02発行

♪♪ 昔話・伝記・詩 ♪♪

=幼児以上=

『おとうさんとあいうえお』 東 君平(文・絵) 廣済堂あかつき 1300 円
18/01発行(ことばのひろば)

=小学校低学年以上=

『千びきのおおかみ 日本のこわい話』 筒井 悦子再話(文)太田 大輔(絵)
こぐま社 1200 円 18/02発行(こぐまのどんどんぶんこ)