- 期日: 2021年2月1日(月)~
2021年2月28日(日)まで
主催: 教文館
1・2階 和書部のイベント・フェア情報がわかる!
今月のラインアップ
⇒「チチカカコヘ」フェア
⇒「暮しの手帖」フェア
⇒「第164回芥川賞・直木賞受賞作決定」
⇒「今月の1冊」
*もっと情報満載の“こちわしょ”を店頭でも配布してます。ご来店の際には是非ご覧ください。
「チチカカコヘ」フェア 2/2(火)~ 二階
このフェアも恒例になってきました。
「チチカカコヘ」今年も開催です。
ちなみに「チチカカコへ」とは、
ちくま学芸文庫、中公文庫、角川ソフィア文庫、
河出文庫、講談社学術文庫、平凡社ライブラリーの
頭文字をとったネーミングで各編集長が当該の文庫を強力にお薦めするフェアです。
これらの文庫、学術・教養のシリーズで、これが文庫で読めるのか!
といった貴重なタイトルがたくさん収録されています。
単なる情報ではなく、一冊読むだけでも、
知った風景が違ってみえる潜在力をひめた本の数々をじっくり選んで、
じっくり読んでみてください。読書の醍醐味ここにあり。
「暮しの手帖」フェア 2/5(金)~ 中2階
グリーンショップで扱っている
花森安治さんのグッズを集めたフェアです。
普段はネットショップでしか買えないかわいい雑貨や文具を取り揃えました。
また、暮しの手帖社ならではの
生活に密着した実用書やエッセイなどもございます。
ぜひ、生活の中でキラリと光る一冊と雑貨を見つけませんか?
第164回 直木三十五賞
西條奈加
『心淋(うらさび)し川』
(集英社)
「今月の1冊」
私たちの生きる日々は練習する日々だ、それぞれの大切なものに向って。
そんな生き方を実践しようとする小説家の叔父とサッカー少女の、
利根川沿いを歩いて鹿島を目指すロードノベル。
笑ってしまうくらい博識の叔父は風景の描写の練習を、
オムライスをやたらと食べたがる(おかしい!)小6の姪はドリブルや
リフティングの練習をしつつ進む。
道々のふたりの掛け合いがユーモラスで何度も笑いそうに。
歩いて旅するリズムのせいか(作者の抜群の描写力の賜物なのだが)
読みながら見える世界が、他の小説と違っていて、道々出会う植物、
そして鳥など人間以外の世界がとても魅力的に書かれている。
他にも利根川の来歴などが所々にはさまれたり、
とにかく雑多なものたちが、しっかりとした文章で整然と同居してしまっている、
何とも豊かでライブ感のある、何度も読みたくなるような作品。
読後感は清々しい。
A.T.のオススメ