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内容詳細
日本のプロテスタント教会の遺産 ひとつの確かなルーツがここにある！
日本における改革長老教会のルーツと言える日本基督一致教会。その教会で「信仰ノ箇条」として採択されたドルトレヒト信仰規準、ウェストミンスター信仰告白、同小教理問答、ハイデルベルク信仰問答の現存する最古の翻訳を収集し、解題を付して覆刻。新たに発見された史料も含めた画期的な出版。日本キリスト教史、また信条翻訳史における第一級の史料である。300部の限定印刷！！
「今回、解題を付して「信仰ノ箇条」全体をそのままに覆刻し、全体を一望することができるようにすることで、日本基督一致教会の歴史についての、また日本における改革長老教会の歴史についての、ひいては日本における信条翻訳と使用の実際の歴史についての、今後の研究基礎資料としたい。加えて、改革長老教会の信条そのものについての理解が、いよいよ日本の教会で深められるために、本書が用いられることを願ってやまない。」（刊行に寄せて）
【目次および底本】
はじめに
ヘボン宣教師との出会い（吉岡 繁）
日本基督一致教会「信仰ノ箇条」覆刻出版の意義を思う（五十嵐喜和）
日本基督一致教会「信仰ノ箇条」覆刻出版にあたって（川村輝典）
覆刻・日本基督一致教会信仰ノ箇条
ドルト大會二於テ承諾セラレタル教典（1880年初版） 〔プリンストン神学校図書館所蔵〕
ウエストミンステル信仰箇條（1880年初版） 〔辻 幸宏所蔵〕
耶遨結ｳ畧問答 全（1876年初版） 〔上智大学キリシタン文庫所蔵〕
耶遨結ｳ畧問答 全（1879年改訂版） 〔安田直人所蔵〕
鄙語海徳山問答 全（1884年版） 〔東京神学大学図書館所蔵〕
基督教海徳山問答 全（1885／86年版） 〔東京神学大学図書館所蔵〕
解 題
日本基督一致教会について（五十嵐喜和）
ドルト大會ニ於テ承諾セラレタル教典（吉岡 繁・安田直人）
ウエストミンステル信仰箇條（石丸 新・安田直人）
耶遨結ｳ畧問答 全（1876年初版、1879年改訂版）（山口陽一）
鄙語海徳山問答 全、基督教海徳山問答 全（石丸 新・安田直人）
関連資料１ 写真資料
関連資料２ 『基督教禮拝式』第四編「信仰箇條」 〔三瓶長寿所蔵〕
関連資料３ 日本基督一致教会中会記録、宣教師書簡抜粋、参考文献紹介
【推薦の言葉】
まぼろしの書が手に入る歓喜
渡辺信夫
（日本キリスト教会東京告白教会元牧師、アジア・カルヴァン学会元会長）
このテキストを入手したくて探し回ったことがある。信仰告白の研究は源泉にまで遡るべきであるのは当然だが、源泉から今日までの流れの全域を把握しなければならない。宗教改革の信仰告白が成立以後どのように告白されたか。本邦伝来後のことが極めて不明確な点を解明したい。しかし、史料探索の方法に慣れていなかった私は諸国の神学校の古文書庫を探っていながら、つきとめ切れなかった。余命僅かになった今、入手の機会に会い感動している。
わくわくして待つ！
加藤常昭
（神学者、説教塾主宰）
快挙である。明治初期、意気盛んであった日本基督一致教会が、確かな伝道をし、キリストの教会を形作るために不可欠のこととして、諸信仰基準を、日本語、しかも当時まことに珍しく口語に訳して刊行した。それが、当時のままにわれわれの身近な存在となるのである。宣教師、牧師たちの熱情の結実である。わくわくする。今は世界的に教理を軽視する傾向にある。そこでなお頑固なほどに教理を重んじる日本キリスト改革派教会の方たちの労作が実ったのである。感謝しつつ刊行を待つ。
歴史の空白を埋める画期的な出版
牧田吉和
（日本キリスト改革派山田教会牧師）
「歴史の空白を埋める画期的な出版」─本書『覆刻・日本基督一致教会信仰ノ箇条』の出版に際して心から確信することです。日本の教会史の中でわずか１３年の短命に終わり、脚光を浴びることの少なかった「日本基督一致教会」。同教会の「信仰ノ箇条」が発掘され、その全貌が今や私たちの前に提供されました。歴史的な快挙です！ このような「信仰ノ箇条」と「政治規則」を伴った同教会の教会形成の試みは新たな意味を帯び、混迷した今日の教会に光を投げかけています。
